vol.047 「トライアスロン計測(その1)」(2012年6月29日掲載)

トライアスロンと言えば、スイム+バイク+ランの3種目をおこなうスポーツ
です。もともとは「アイアンマン(鉄人レース)」の呼称に代表されるように
過酷なスポーツの代名詞でしたが、2000年のシドニー五輪からオリンピック
正式種目に採用されたことも追い風に、元祖アイアンマンほど過酷な距離では
なく、適度な距離のレースに一般市民の方々もチャレンジするようになって
います。マラソンブームとは異なりますが、近年はトライアスロンもブームと
言えるような状況です。

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トライアスロンの計測においては、アンクルバンド(足首ベルト)に計測
チップが入っています。
選手はスタート前にアンクルバンドを足首に装着します。

トライアスロンは厳密に言えば、5つのパート(セクション)からレースが
構成されています。

(1)スイム
(2)トランジッション1(スイムからバイクへ)
(3)バイク
(4)トランジッション2(バイクからランへ)
(5)ラン

この5つのパート(セクション)を連続してこなした結果の、最終タイム
(合計タイム)で順位を競います。そして、理想的には上記の(1)〜(5)
の各区間タイムも計測することが望ましいとされていますが、通常のトライ
アスロンでは下記の3地点を計測します。

(A)スイムフィニッシュ(=スイムタイム)
(B)ランスタート(このタイムから(A)を引いたものがバイクタイム)
(C)ランフィニッシュ(最終タイム。このタイムから(B)を引いたものが
            ランタイム)

この方法だと、トランジッション1とトランジッション2の所要時間は全て
バイクタイムに含まれることになります。


トライアスロン計測のポイントの1つは、少なくとも3地点の計測をおこなう
ことです。
これはマラソン大会と比べると、マラソンの場合、フィニッシュ1地点だけで
済むのに対してトライアスロン計測ではその3倍の機材とスタッフが必要と
いうことになります。

そして次のポイントは、上記3ヶ所の計測地点は通常かなり近いエリア
(300〜400m以内程度)に密集しているということです。これは大会運営上、
仕方ないことですが計測をする上では注意が必要です。なぜならば、選手は
トライアスロンのレース中に同じエリア内を何度も行き来します。
特にトランジッションエリア周辺ですね。この際、本来必要な計測のタイ
ミング以外の時に、計測用アンテナマットに近づいてチップが反応してしまう
ことがあるからです。もし意図しないタイミングでチップが反応してしまうと、
計測に大きな支障を来たします。

したがって、計測用アンテナマットの周辺レイアウトには特に注意が必要です。
必要な時だけ選手がそこを通過し、必要でない時には決して近づかないような
レイアウト。もしそれが無理ならば反対に、近づきそうなタイミングはあえて
全てマット上を通過させるようにします。

そうすれば、たとえばレース中に3回マットを通過するというレイアウトが
あったとして、そのうちの3回目の通過が必要なデータというように切り分ける
ことができるからです。


レース中に狭いエリア内を何度も行き来するのが
トライアスロン。したがって、計測する際は
そのレイアウトに最大の注意が必要

というのがトライアスロン計測の大きなポイントです。

この話題は来月に続きます。