さて、タイム計測をするのがTiming serviceで、計測されたデータを集計するのが Result serviceだと先月のコラムで書きました。
Timingのほうは、マラソン、駅伝、トライアスロン、自転車、とスポーツのジャンルが 変わっても、やり方、内容はほぼ同じです。
しかし、Resultのほうは、各スポーツによって求められる内容は
かなり違います

(1)マラソン  ここでは特に市民マラソンについて書きますが、マラソンはフィニッシュ地点  の記録を計測するだけ、というのが最も基本です。  この場合、集計されるリザルトもごくシンプルなものになります。   ※実例→奥熊野いだ天ウルトラマラソン

(2)駅伝  駅伝になるとトータルタイムだけでなく、各区間ごとの記録の集計も加わります。  通過記録、通過順位、区間記録、区間順位など、マラソンに比べると格段に  複雑なリザルトになります。また、特に駅伝独自で難しいキーポイントは  「繰り上げスタート」です。繰り上げスタートは、箱根駅伝で有名だと思いますが、  前の走者が到着する以前に次の走者をスタートさせる制度で、後ほど遅れて  前の走者が到着したら、そのタイム差を計算しなければいけません。   ※実例→天龍梅花駅伝

(3)トライアスロン  トライアスロンの場合、スイム、バイク、ランの3つのパートに分かれます。処理の  イメージは駅伝と同じで、トータルタイムの他に、スイム、バイク、ランの各パートの  タイムと順位も入ったリザルトになります。  ただし、トライアスロンの場合、順位付けが複雑で、総合順位、男女別順位、  年代別順位といった3種類の順位を表示することもあります。  しかも、総合順位で表彰された選手は、年代別の表彰対象外にするというローカル  ルールもトライアスロンではよく見かけます。  また、途中でリタイアした選手(DNF)、欠場した選手(DNS)もリザルトに表示します。   ※実例→館山わかしおトライアスロン

(4)マウンテンバイク(クロスカントリー)  マウンテンバイクのクロスカントリーの場合、計測する箇所は1ヶ所だけで、  現場をパッと見るとマラソンに近い印象を受けますが、内容は全く異なります。  基本的に周回レースになるので、周回数のカウントが必要で、そしてリザルトに  表示する情報として、周回数、先頭選手との周回差、平均時速などが必要です。   そしてクロスカントリーの中でも公認レースのJシリーズでは、「80%カット」が  あります。これは先頭選手から一定時間以上遅れた選手は、レース途中で  競技を強制的に終了させられていく制度です。(ただしDNFと違い、順位は  付きます)  したがって、クロスカントリーのリザルト処理で最も難しいのが80%カットです。  トライアスロンと同じく、途中でリタイアした選手(DNF)、欠場した選手(DNS)も  リザルトに表示します。   ※実例→MTB FESTIVAL in 緑山スタジオ・シティ

上記4つの実例で挙げた大会はすべて計測工房で計測させていただいたものですが、 ジャンルによってかなりリザルトが異なっているのがおわかりいただけるでしょうか。 市民マラソンのリザルトがいかにシンプルかが際立っていますね。(決して簡単という 意味ではなく、むしろ市民マラソンは参加人数が数千人、数万人という、他のスポーツ ではありえない規模の大会もあるので、今度はマスの難しさが出てきます)

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