今回のコラムは、駅伝大会の計測についてです。
正月の箱根駅伝の例を見るまでもなく、日本では駅伝大会が非常に盛ん です。マラソンブームと言われる昨今、各地のマラソン大会では参加者 の増加が顕著ですが、それは駅伝大会も同じです。

ところで駅伝のタイム計測ですが、その昔、シューズに装着するタイプの
ICチップしかなかった頃は、1人1人の選手に1個ずつICチップを装着して
もらって計測していました。
ところが現在ではシューズではなく、タスキにICチップを装着して
計測する方法が主流です。(陸連公認の競技レースでは1人1人のナンバー
カード(ゼッケン)に装着する場合もあります)

1人1人のシューズに装着してもらう方法だと、チームメイト同士で、
お互いのチップを付け間違えたりするトラブルが後を絶ちませんでした。
それだけで記録処理には多大なストレスがかかったものです。

これに対してタスキにチップを装着する方法が優れているのは、タスキは
1チームにつき1本しか存在せず、チップの付け間違いの可能性がないこと。
ただし、タスキ丸ごと他のチームのタスキと間違えて身に付けてしまったら
アウトですが。このためタスキにはゼッケンナンバーとチーム名を印刷した
シールを貼っています。
また、用意するチップの総数も少なくて済みます。管理上もしくは
運用上、そしてコスト面でも非常にメリットが
大きい
のです。
(当然、1人1人にチップを用意する方法よりも安く提供できます)

反対にタスキにチップを付ける運用の場合の注意点としては、レース途中
でタスキを落としてしまったら計測できないこと。これも、まれに起こります。
(落としても、すぐに拾って、再び身に付けてもらえれば問題ないのですが、
どういうわけか落としたままタスキを付けずに走る選手がいます・・・)

また、繰り上げスタートがある場合も要注意です。繰り上げスタートの際には、
繰り上げ用の新たなタスキが使用されます。この場合、繰り上げ用タスキにも
当然チップが付いていますが、どの繰り上げタスキをどのチームに渡したかの
管理を正確におこなわなければなりません。何せ、繰り上げスタートは、
その時その場で初めて発生するので、現場対応が非常に重要になります。

計測工房では現在、年間に20大会以上の駅伝大会をタスキで計測していますが、
年々その数が増えています。駅伝が活況を呈していることを実感しています。
駅伝には、1人で参加するマラソン
とは違う、チームで参加する醍醐味や魅力がありますね。

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