現在、私たちがタイム計測で使用しているICチップは大きく分けて
2種類あります。(詳細は計測システムのページをご参照ください)
シューズに装着するタイプと、ゼッケンに装着するタイプ(駅伝では
タスキに装着することも可)の2種類です。

ところが、いずれの場合でも起こりうるのですが、レースの途中で
ICチップが落下してしまうというアクシデントが時々発生します。
今回のコラムはそういうお話です。

シューズに装着するICチップの場合、シューズのヒモに通して装着
しますが、これは参加者の方が自分で装着します。この場合、ICチップ
が落下してしまうケースとしては、

・シューズのヒモが走っている途中でほどけて、ICチップが落下してしまった。
・シューズのヒモではないところに独自に装着していて外れてしまった。

などが考えられます。


また、ゼッケンに装着するICチップの場合、あらかじめゼッケンにICチップ
が装着された状態で参加者の方に渡されますが、この場合にICチップが落下
してしまうケースとしては、

・ゼッケンとICチップを接着しているシールが剥がれてチップが落下してしまった。
・強風や豪雨といった悪コンディションになり、レース中にゼッケンが外れてしまった。

などが考えられます。

いずれにしてもICチップが外れてしまっては、せっかく完走しても計測は
出来ません。(実際はそういったアクシデント、トラブルの場合でもフォロー
するノウハウを私たちは持っていますが、それにしてもICチップによる本来
の計測は出来ません。)


さて、不幸にして上記のようなアクシデントやトラブルが発生した時、
二次災害(?)と言いますか、さらに次のような事態が起こりえます。

コースを走っている参加者の方が、ふと道端にICチップが落ちているのを
見つけ、親切にそれを拾ってくださり、そのままフィニッシュされました。
フィニッシュ後に、近くにいたスタッフに拾ったチップを渡しながら、

「これ、コースの途中に落ちていましたよ」
「え? そうですか、それはわざわざありがとうございました。ところで、
 この拾ったチップを持ったままフィニッシュ地点を通過されましたか?」
「はい」
「!!!」(あわてて記録集計担当のもとへ走り去るスタッフ・・・)

おわかりかと思いますが、拾ってくださった親切な参加者のチップだけで
なく、落ちていたチップも同時にアンテナに反応してしまっているのです。
落ちていたチップの持ち主のタイムが、本来とは
ちがう時間で計測されてしまったことになります

記録集計担当は、この拾われたチップのタイムを削除しなければなりません。

いやはや、大事な落し物をすると思いのほかトラブルが広がるものです・・・。


 

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