通常、レースで使用する計測チップは参加者へのレンタル品であり、レース
終了後には返却していただきます。ところで計測工房で取り扱っている計測
チップのうち、シューズに装着するタイプのチップ(商品名:RCチップ)は
個人で所有することもできます(※なお、現在では販売中止)。個人で
購入したチップも、もちろんレースで使用できます。この場合、所有者には
レンタルチップの貸与はありません。

今回は、この個人所有のチップのお話です。

東京の皇居は、1周5kmの外周がありますが「日本一有名なジョギングコース」
と言えるでしょう。市民マラソンが今ほどブームになる以前からそうでした。
あの谷川真理選手(1991年の東京国際女子マラソン優勝、自己ベスト:2時間
27分55秒・1994年)も元々、皇居でジョギングをしていた市民ランナーだった
そうです。最近では皇居に集まる市民ランナー向けの商売も百花繚乱で、
メーカーのアンテナショップやランナー向けの施設が数多くオープンしています。

この皇居外周をコースとする市民レースも数多く開催されているのですが、
私も今までに担当させて頂いたことがあります。さて、そんな皇居外周が
コースの大会でのこと。皇居外周に計測用のアンテナマットを設置しました。
散歩をしている人や通行人もいますから、そういった人たちもマットの上を
通過することがあります(計測には支障ありません)。

レースが始まり計測していると、突然、選手が通過していない時にチップが
反応しました。しかも、その大会用に登録されていないチップです。
誰かが、その大会用に登録されていないチップを身に付けてアンテナマットを
通過したのです。(普通に考えれば、その大会の参加者ではないということ)

しかも1回のみならず、数十分後に再度反応! さらに数十分後にまた反応!
本来のレースの計測には支障はないのですが、原因不明なのは精神衛生上、
よくありません。時々、こういう現象は起きうるのですが(原因は色々)、
同じチップが数十分おきに何度も反応するというのは珍しい事態です。

私はひらめきました。
個人チップを付けた人がジョギングしている!
そう、だから数十分おきに反応していたのです。

う〜む。
個人チップを所有している方は、普段から自分のシューズに付けっぱなしという
ことも多く、そんな事情と皇居というロケーションならでは珍事件でした。





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